サッカー療育の特徴
「やらされている」、「訓練を受けている」という受け身の姿勢ではなく、子ども自身が「自ら進んで動き、感じとり、考え、行動する」ことが、これから社会を生き抜いていくための力となります。
自分の身体をイメージ通りに上手に動かせるようになると、外界からの情報を受け取りやすくなります。姿勢が安定すると情報が整理しやすくなり、認知面の発達も促されます。自分で上手くできることが増え、自信がつくと心も安定します。
療育では、個人の「身体・こころ・認知」の発達を促すとともに、集団活動を通してコミュニケーションやルール、役割などの社会性を学んでいくことが大切です。
スポーツは、体力や運動能力、健康的な身体、意欲的な心、社会適応力、認知能力の向上・育成を図るために子どもの発達に積極的に取り入れていきたい活動です。
スポーツの中でもサッカーは、脳の活性化を促すといわれている全身を使った有酸素運動であり、「走る・蹴る・投げる・受け取る」などの基本的な運動能力や体力を自然に高められることはもちろん、相手と自分との関係を把握しながら、自ら考え動くスポーツでもあります。集団競技なので、ルールを守る、仲間とのコミュニケーションを図る、自分の役割を果たすといった社会性が促される側面もあります。
あっぷぷーでは、年齢に関係なく取り組むことができ、子どものモチベーションも引き出しやすいサッカーを療育のベースとして、子どもひとりひとりに合った支援を行っていきます。
サッカーをベースに子どもひとりひとりの「身体・こころ・認知・社会性」を育むとともに、「サッカーとスポーツのスペシャリスト」である元Jリーガーで2023年からJリーグチームの現U-18の監督でもある小森田友明氏、「姿勢と動作のスペシャリスト」である作業療法士、「行動とコミュニケーションのスペシャリスト」である臨床心理士の3人のスペシャリストをアドバイザーとして配置し、「サッカー面」、「身体面」、「行動認知面」の3つの側面から個人に合った支援を提供します。
質の高いサッカーコーチング
サッカーは基本的な運動能力が身につき、考え、行動する力が鍛えられるスポーツです。しかし、「試合をするだけ」、いちいち、こう動け、シュートを打て!と「子どもに指示するだけ」ではただの運動・遊びで終わってしまいます。子どもがコートの中で自分らしさを出しながら、チームの仲間をみて、自ら考え動くようになるためには適切なコーチングが必要です。元Jリーガーとしてプロの世界でサッカーを経験し、現U-12の監督としてたくさんの子どもを指導してきたアドバイザーが、ひとりひとりの子どもの能力を最大限に引き出す質の高いサッカー指導のプログラムを考えます。
個人に合った運動プログラムの提供
自分のイメージ通りにボールを扱うためには、体力・筋力・バランス能力・姿勢保持能力・身体のイメージ・手足の協調性などが必要です。発達障がいを持つ子どもたちは体力や持久力が低かったり、筋力が弱かったり、身体の使い方やバランスをとることが難しかったりということがみられます。基本的動作獲得や、効率的な運動の獲得を目指して、臨床現場でたくさんの指導を行ってきた理学療法士が姿勢や運動を評価し、一人ひとりの子どもに合った運動プログラムの指導を行います。
行動面やコミュニケーション面でのアドバイス
子どもがひとつひとつの行動を起こすには理由があります。周囲が問題と思っている行動でも、環境や対応を変えることで、問題ではない行動へと変化することができます。療育や臨床の場でも活用されている応用行動分析学(ABA)の数少ないスペシャリストである臨床心理士が、どのように環境を整え、対応を行えば子どもや周囲が笑顔で過ごすことができるのか、また、コミュニケーションがとりやすくなるのかを評価し、ひとりひとりの子どもに合った適切なアドバイスを行います。